適したワークと
ねじサイズから探す
M2以下や0.6mm級といった微小ネジの締結において、手作業によるトルクのばらつきや作業の属人化に悩んでいませんか。微小ネジは取り扱いが極めて難しく、自動化のハードルが高いとされています。本記事では、微小ネジの自動化が難しい理由と、自社の課題を解決するための設備選びのポイントを解説します。
0.6mm〜M2クラスの微小ネジは、断面積が非常に小さく部品そのものの強度が低いため、わずかなトルク過多が頭飛びやリセス(ネジ穴)の破壊に直結します。例えば、手回しドライバーでは比較的大きなM2〜M3ネジでさえ頭飛びが発生するケースがあるため、微小ネジではさらにシビアな管理が求められ、作業者ごとの力加減のばらつきが品質不安定の直接的な原因となります。
また、微小ネジに対応できる電動ドライバーは選択肢が限られます。汎用的な自動化設備ではトルク下限が高すぎて締めすぎたり、空回りで部品を破損させたりするリスクが伴います。ネジ山やリセスにミクロン単位の精度が求められる微小ネジには、通常サイズ向けのネジ締め設備では対応しきれないのが実情です。
微小ネジは許容されるトルクの幅が極めて狭いため、高精度なトルク制御機能が不可欠です。設備選定の際は、トルク下限が0.002N·mといった微小な数値から対応できる精密電動ドライバーの採用や、トルクアナライザーによる厳密なトルク管理ができるシステムであるかを確認する必要があります。
微小ネジでは、一般的な十字穴や六角穴はトルク伝達時に「なめやすい」という問題があります。低頭ネジなどでは特にその傾向が強いため、トルク伝達効率が良く破損しにくいヘキサロビュラーなどの推奨されるリセス形状に合ったビットやドライバーを選定することが重要です。導入予定の自動化設備が、対象のリセス形状に確実に対応できるかを事前に確認しましょう。
微小ネジは極めて小さく軽量であるため、パーツフィーダー内での引っかかりや詰まり、姿勢のばらつきが頻発しやすい特性があります。どんなに高精度なドライバーを用意しても、ネジが正しい向きで供給されなければ自動化は成り立ちません。対象となるネジの微細なサイズ・重量に合わせて、安定してネジを供給し、整列・分離できる専用の供給機構を備えているかが設備選定を左右します。
精密機器やカメラなど高精度分野での用途が多い微小ネジでは、画像寸法測定器をはじめとする微小部品の品質検査体制と、自動締結工程を連携させることが重要です。検査工程と一体化したシステム設計を行うことで、締め不良をゼロに近づけ、高度な工程標準化を実現することが可能になります。
微小ネジの自動化は難易度が高いものの、適切な設備を選定できれば、品質安定化や属人化解消といった大きな成果をもたらします。まずは、「現在の不良率はどの程度か」「属人化がどれほど進んでいるか」といった現状の課題整理から始めましょう。
次に、対象となるネジのサイズやリセス形状、必要なトルク精度など設備要件を明確化します。その上で、微小ネジ対応の実績が豊富なメーカーやベンダーへ相談し、自社の現場に適した自動化システムの導入を検討してみてください。
ネジ締め機を選ぶときには、“どのサイズのねじを締めるか”が重要な判断基準です。
そこで、当メディアではねじ締結を行いたい対象製品(※以下、「ワーク」と表記)とねじサイズの2軸から、ワークに応じて適切なねじ締めができる3機種を厳選しました。ネジ締め機の特徴を比較し、自社の製造現場に合った1台を見つけてください。
スマートフォンや
車載電装品などに使われる
小ねじを締めたい

精密機器や狭小部品のねじ締めを想定した軽量・小型の構造により、細かい部品の組み立てや狭小空間での作業にも対応。
ねじ1本ごとにスリーブやビット(※2)を設計し、トルク値を精密にコントロール。微細な部品でも不良や製品破損を低減。
家電製品や
PCパーツなどに使われる
定番サイズのねじを締めたい

定番サイズのねじ締めに最適化されたビットやトルク制御で、ノートPCや樹脂製筐体でも破損リスクを抑えられる。
最大6,000rpmの高速ビットと自動ねじ供給システムにより、家電・PCパーツの量産ラインでの作業スピードが向上。
建機や
車体などに使われる
大型・高トルクねじを締めたい

最大100N・mの高トルクのため、自動車のサブフレームや建機の構造材など汎用モデルでは難しい大型ねじの締結が可能。
高負荷領域でもトルク制御・ねじ締めデータの記録精度を維持でき、構造部品に求められる品質基準もクリアできる。
※1 ねじサイズについて「M0.4」と表記していますが、正式なJIS規格(JIS B0201)では「S0.4×0.1」が正確な呼び方です。本メディアでは一般的な呼称に基づき説明しています。
※2 ビットとは、ねじを締めるための先端工具のこと。スリーブは、ねじをエア吸着でピックアップするときに必要な部品のこと。
※このメディアでは、公式HPに記載されている数値や製品特性をもとに「想定ねじサイズ」と「対応トルク参考値」を定義・整理しています。実際の対応範囲の詳細については、各社のスペック表をご確認ください。