適したワークと
ねじサイズから探す
ねじ締め作業の自動化は、製造現場の省人化・品質向上に大きく貢献します。このページでは、導入フェーズごとに適した自動化の方法や、機器の選び方、自動化による効果を分かりやすく解説します。
自動化というとロボットによる完全無人化をイメージしがちですが、実際には作業の一部、たとえば「締付」工程だけでも自動化は可能です。現場の課題や生産体制によって、適切な導入方法は異なります。
主なパターンとしては、①手作業から半自動化、 ②半自動から全自動化、③手作業から全自動化の3つです。現状に応じて段階的に導入することが、無理のない自動化につながります。
作業者の負担や疲労軽減が目的なら、人手によるねじ締め作業の一部を機械に任せる半自動化から始めるのが効果的です。
たとえば、電動ドライバーを使ってトルクを一定に保つことで、締め付けのバラつき防止や作業時間の短縮も期待できます。全自動化に向けた第一歩としても、取り組みやすいと言えるでしょう。
すでに電動ドライバーなどを導入し、ある程度自動化が進んでいる現場では、ねじ供給機やねじ締めユニットを加えることで、さらなる効率化が可能です。
作業工数の削減、ねじ浮き・締めすぎ防止に加え、トルクデータの記録などによってトレーサビリティの確保にもつながります。特に品質やスピード重視の現場では、全自動化への移行がおすすめです。
人手不足への対策として自動化を一気に進めるなら、ロボットアームやビジョンシステム、自動供給機、締付ユニットを組み合わせた全自動化が有効です。
完全無人化や24時間稼働が可能となり、品質トレーサビリティの高度化にもつながります。特に新設ラインであれば、一気に全自動化を視野に入れるのも一案です。
ネジ締め機の導入において、実際の企業ではどのような課題から導入に至ったのかを気にしている方も多いことでしょう。
具体的にどういった業界での事例があるのか、ネジ締め機を導入したことで得られた効果について以下のページで詳しく解説しています。ぜひチェックしてください。
ねじ締め工程を自動化するメリットは、非常に多岐にわたります。
なかでも、作業スピードの向上や品質の安定化、コスト削減などは代表的なメリットと言えるでしょう。自動化のメリットは、導入する機種(電動ドライバーやロボットなど)によっても異なるため、機種別でも押さえておくことが重要です。
以下のページでは、ネジ締め機を自動化するメリットを通じて、現場がどう変わるのか、分かりやすく解説します。
ネジ締め機の自動化を検討する際は、現場の作業環境や目的に合った製品を選ぶことが重要です。電動ドライバーをはじめ、自動供給装置+ハンディタイプやロボットなど、さまざまなタイプがあり、それぞれ特徴や適した用途が異なります。
効果的な導入には、自社の状況に合致した最良の機種を見極めることが求められます。
ここでは、ねじ締結が必要な現場の課題に即した具体的な選び方のポイントについて詳しくご紹介します。
ネジ締め機を選ぶときは、どのような製品のねじ締めを行うかが非常に重要です。なぜなら、ねじのサイズに合ったトルクドライバーやビット・スリーブ(ドライバーの先端に取り付けるパーツのこと)をねじのサイズに合わせてカスタマイズすることで不良やミスを低減できるからです。
本メディアでは、製品の種別とねじサイズの両軸から選べる、おすすめのネジ締め機3選を紹介。車載電装品などに使われる極小ねじから、建機などに使われるボルトに近い大きなねじまで各社が得意とする領域から、自社で締結するべき製品に適した1台を選ぶと良いでしょう。
ネジ締め機を選ぶときには、“どのサイズのねじを締めるか”が重要な判断基準です。
そこで、当メディアではねじ締結を行いたい対象製品(※以下、「ワーク」と表記)とねじサイズの2軸から、ワークに応じて適切なねじ締めができる3機種を厳選しました。ネジ締め機の特徴を比較し、自社の製造現場に合った1台を見つけてください。
スマートフォンや
車載電装品などに使われる
小ねじを締めたい

精密機器や狭小部品のねじ締めを想定した軽量・小型の構造により、細かい部品の組み立てや狭小空間での作業にも対応。
ねじ1本ごとにスリーブやビット(※2)を設計し、トルク値を精密にコントロール。微細な部品でも不良や製品破損を低減。
家電製品や
PCパーツなどに使われる
定番サイズのねじを締めたい

定番サイズのねじ締めに最適化されたビットやトルク制御で、ノートPCや樹脂製筐体でも破損リスクを抑えられる。
最大6,000rpmの高速ビットと自動ねじ供給システムにより、家電・PCパーツの量産ラインでの作業スピードが向上。
建機や
車体などに使われる
大型・高トルクねじを締めたい

最大100N・mの高トルクのため、自動車のサブフレームや建機の構造材など汎用モデルでは難しい大型ねじの締結が可能。
高負荷領域でもトルク制御・ねじ締めデータの記録精度を維持でき、構造部品に求められる品質基準もクリアできる。
※1 ねじサイズについて「M0.4」と表記していますが、正式なJIS規格(JIS B0201)では「S0.4×0.1」が正確な呼び方です。本メディアでは一般的な呼称に基づき説明しています。
※2 ビットとは、ねじを締めるための先端工具のこと。スリーブは、ねじをエア吸着でピックアップするときに必要な部品のこと。
※このメディアでは、公式HPに記載されている数値や製品特性をもとに「想定ねじサイズ」と「対応トルク参考値」を定義・整理しています。実際の対応範囲の詳細については、各社のスペック表をご確認ください。